30日 原油は小幅反落、米中首脳会談を控え持ち高調整売りで
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11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ29セント安の60.19ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同31セント安の64.61ドル/バレルと、いずれも小幅に反落した。 30日アジア時間午前の原油相場は小幅に反落した。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、同日11時の米中首脳会談を控え、持ち高調整の売りが発生したという。また「大勢は様子見ムードが強い」(野神氏)ようだ。 米中首脳会談に対しては、通商交渉の合意へ楽観的見方が強い。もっとも、市場は米国のトランプ大統領の発言に対し警戒感も示しており、「方向感を見定めにくいようだ」と野神氏は述べる。 また市場では、強弱材料が混在する。米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25ポイントの政策金利の引き下げが決まった。ただしパウエル議長は同会議を終え、委員の意見の断裂などを背景に12月の追加利下げは「既定路線ではない」と警告。「市場からは下方圧力と受け止められた」(野神氏)。 くわえて29日に発表された米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)による週間石油在庫統計では、原油で685万バレル、ガソリンで594万バレルとそれぞれ大幅に減少。需給の引き締まりが意識された。「強弱材料は混在して並び立つものの、方向感は見定めにくい」と野神氏は解説した。 日経平均株価は前日比62円52銭安の5万1,245円13銭で推移している。ドル円相場は1ドル=152.40円と、前日の17時時点(152.06円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
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