新春特集=2026年のアジア製品、東南アジアや中東の製油所稼働状況に注目
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○ガソリン アジアのガソリン市況は東南アジア、アフリカの製油所稼働状況に左右される展開となりそうだ。インドネシア国営プルタミナは2025年12月、バリクパパン製油所(日量36万バレル)で増設した残渣油流動接触分解装置(RFCC、同9万バレル)の試験運転を開始。市場関係者によると、26年は50%程度の稼働率を継続し様子を見るという。という また、25年中に稼働が不安定だったマレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem、同30万バレル)、ナイジェリアのダンゴテ製油所(同65万バレル)にも注目だ。26年夏の日本向け輸入量は25年比で減少する公算が大きい。ENEOSをはじめ、国内製油所の定期修理が少ないためだ。26年の輸入ターム契約を結ばない方針の元売りもいると伝えられた。 ○ナフサ アジアのナフサ市況は堅調となりそうだ。市場関係者は、ナフサの生産能力が上限に近づいており、供給緩和の線は薄いと指摘。また、韓国でS-オイルのシャヒーンプロジェクトのエチレン設備(年産180万トン)も26年に稼働を開始する予定で、オンサン製油所からのナフサ輸出が減少する見通し。アジアや欧州のナフサクラッカー稼働率は引き続き抑制される可能性があるが、中国の輸入増加が他国の需要減を補完している。 輸出国のロシアとウクライナの和平交渉や、LPG相場も注目材料。北東アジア着のナフサとLPGの先物価格は、夏に向けてナフサ高が拡大。芳香族市況安が続く間はオレフィンの収率を上げるためLPGが多く使用される可能性がある。 ○ジェット燃料、軽油 2026年は日本や韓国で平年より定期修理が少なく、軽油を中心に輸出量が高水準で推移する見込み。一方、世界的な供給はロシアとウクライナの和平合意の進捗に左右されそうだ。25年より米国関与のもとでロシアとウクライナの和平交渉が試みられている。しかし、石油施設やタンカーへの攻撃が続くなど双方の溝は深く、供給懸念解消には時間がかかる可能性もある。 需要面では米国が中国および欧州連合(EU)と関税交渉で合意に至った。経済成長に加えジェット燃料、軽油の需要増を期待する声も上がっている。 ○重油 低硫黄重油(VLSFO)はアジア域内外品を含めて供給が潤沢な状況が続きそうだ 。中東地域では、クウェート石油のアルズール製油所(日量61万5,000バレル)が徐々に復帰。一方、ナイジェリアのダンゴテ製油所(日量65万バレル)やマレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)では残渣油流動接触分解装置(RFCC、日量15万バレル)の稼働が不安定で、今後も重油留分の売りが続きそうだ。 また、スーダン産重質スウィートのダーブレンドは今後もシンガポール向けに充てられる見通し。 高硫黄重油(HSFO)ではロシアとウクライナの和平合意が進めば、ロシアからの輸出増が見込まれる。中東ではサウジアラビアなどで新規製油所の立ち上げが予定されているうえ、同地域では26年から発電用の燃料を高硫黄重油から液化天然ガス(LNG)へ切り替える方針だ。 |



