新春特集=2026年バイオマス燃料市場、需給タイトで幕開け
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輸入バイオマス燃料の木質ペレット、パーム椰子殻(PKS)とも2025年末の相場は軟調に推移していたが、いずれも需給が引き締まるとの観測が聞かれている。2026年においても輸入バイオマス燃料市況が弱いままとは言えない状況のようだ。
2025年は日本において木質ペレットを主要燃料とする大型発電所の運転開始が相次いだ。愛知県田原市と宮城県仙台港で、国内最大級となる発電出力11万2,000キロワットのバイオマス専焼発電所が商用運転を開始。これらを含め、木質ペレットを利用する大型バイオマス発電所の運転開始は10か所以上にも及んだ。新規発電所の立ち上げとともに発電事業者による買い付け入札が活発化した一方で、これらの発電所向けのターム供給契約が始まったことでサプライヤーによるスポット販売余地は縮小。日本向け相場は支えられた。ただ、同年9月には新規発電所はおおよそ稼働を開始した一方、運転の不調も伝えられるようになり、徐々に浮遊玉が出現し相場は下押しされた。
-2026年の需給はいつまでタイトか- 木質ペレットの主要生産国であるベトナムの中部では、2025年11月の台風直撃とその後の豪雨で多数のサプライヤーが被害を受けた。工場や倉庫の浸水被害で生産や出荷が停止されるケースや、原木の集材にも遅れが発生。これを受け、2026年1~2月の供給にも影響があるとの見方が寄せられている。事態の長期化を念頭に、発電事業者との2026年4~9月分のターム交渉を手控える商社も現れた。 PKSでは日本以外の国からの需要が伸びており、ポーランド向けにインドネシア積みPKSが契約に至ったとの情報が伝えられたほか、シンガポールでもPKSの需要が伸びると見込まれている。一方、インドネシアのスマトラ北部でも豪雨被害が発生し、供給不安が生じた。いずれの燃料も、需給の引き締まりが意識されてのスタートとなりそうだ。
しかしながら、日本では2025年をピークに新たなバイオマス発電所の稼働数は減る見込み。供給面では、ベトナムで木質ペレット工場の立ち上げが複数計画されており、PKSでもインドネシア、マレーシアで新興サプライヤーが登場しているほか、タイ積みといった新たな供給ソースも見られる。木質ペレットでは台風被害からの復旧後、PKSでは夏場のアブラヤシの収穫期に需給が再び緩む可能性も否定できない。需給逼迫がいつまで継続するか、この見極めが2026年市況の鍵となりえる。
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