東邦ガス=コージェネ用ガスエンジン商品機で都市ガス・水素混焼に成功
東邦ガスは26日、三菱重工エンジン&ターボチャージャとコージェネレーションシステム(以下、「コージェネ」)用のガスエンジン商品機を使った都市ガス・水素混焼実証を共同で実施し、定格発電出力、水素混焼率35%(体積比)の試験運転で、国内で初めて成功したと発表した。 本実証は、東邦ガス技術研究所(愛知県東海市)で、三菱重工エンジン&ターボチャージャ製ガスエンジン商品機を用いて、客先に設置済みのコージェネに対し大幅な改造を加えず、都市ガス・水素混焼運転を実現するための知見獲得を目的として実施。都市ガス・水素混焼では、異常燃焼(バックファイア※1、ノッキング※2、プレイグニッション※3)の発生が課題となるが、今回は空気と燃料の投入比率の調整等により、安定した燃焼状態での運転が確認された。 ※1 エンジンの吸気側に火が逆流する現象でエンジン吸気系の損傷につながる。水素は都市ガスと比べ最小着火エネルギーが小さく、燃焼速度が速いことから、都市ガス専焼に比べバックファイアが発生しやすい。 ※2 点火時期が早すぎる場合や圧縮比が高すぎる場合、混合気が自着火して燃焼室内の圧力が急激に上昇する現象で、エンジン内部部品損傷の原因となる。水素は都市ガスと比べ燃焼性が高く、シリンダ内圧・温度が上がりやすいことから、都市ガス専焼に比べノッキングが発生しやすい。 ※3 通常の点火の前に、混合気が自着火して燃焼室内の圧力が急激に上昇する現象で、エンジン内部部品損傷の原因となる。水素は都市ガスと比べ最小着火エネルギーが小さいことから、都市ガス専焼に比べプレイグニッションが発生しやすい。
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