阪和興業=化学品・潤滑油サイト開設、需要家ニーズの変化に対応
阪和興業が1日、化学品・潤滑油部門の取扱い商品を紹介するサイトを開設した。潤滑油基油(ベースオイル)や添加剤、尿素といった取扱い商品や市況情報などを発信する。新型コロナや脱炭素化などで変化する需要家ニーズに対応することで顧客獲得につなげる狙いがある。
2021年に入り、コロナ再燃でベースオイルを作る製油所の稼働率が世界的に低下したほか、寒波の影響で米国の添加剤製造が滞り、潤滑油ベースオイルや添加剤の不足が深刻化。国際物流の停滞も重なり、日本国内でも一部潤滑油製品の需給が逼迫した。
アドブルーなどに使われる尿素も、最大輸出国の中国が10月から輸出に事実上の規制をかけたことで、中国からの輸入が急減、足元でも品薄が深刻だ。阪和興業は複数国からの仕入れソースや、全国にある在庫拠点を最大限活用し、安定的な供給を確保しているという。
コロナ感染や脱炭素化の影響で、化学品のサプライチェーンが変化し供給不安が高まる中、需要家は原料の代替えや、仕入れソースの多角化、事業継続計画(BCP)策定などの必要に迫られている。化学品を扱う商社はこうした需要家のニーズにきめ細かく対応することがいっそう求められているようだ。
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