東部ネットワーク=次世代バイオディーゼルの給油施設を設置
神奈川県を中心に全国展開する物流大手の東部ネットワークは1日、海老名営業所内に次世代バイオディーゼル給油施設を設置すると発表した。海老名営業所は同社の東日本地区最大の輸送基地。燃料は伊藤忠商事が輸入し、伊藤忠エネクスが輸送や供給を手掛ける。伊藤忠グループはバイオディーゼル燃料メーカー大手のNeste社グループと国内輸入契約を締結済み。
東部ネットワークは海老名給油地を拠点として、周囲の製造工場や各社物流基地の給油拠点に直接給油する方針だ。次世代バイオディーゼルの給油拠点設置は日本初で、伊藤忠グループと次世代燃料の給油施設拡大を進める。海老名市内では首都圏と名阪地区の物流中継地として、複数の陸運会社が倉庫や物流センターを運営している。
Neste社が手掛ける次世代バイオディーゼル燃料は、リニューアブルディーゼル(Renewable Diesel)と呼ばれ、食品競合のない廃食油や動物油等を原料とし、ライフサイクルアセスメントベースで温室効果ガスの排出量を従来の軽油に対して約90%削減出来る。欧米では既存の車両や給油関連施設をそのまま利用出来るため、広く流通しているという。
RDは今年6月に伊藤忠グループのファミリーマートでコンビニ配送車両に利用したほか、三愛石油が手掛ける羽田空港車両へも利用されている。伊藤忠グループは、脱炭素施策としてコストを抑え、GHG排出量の削減に向けて陸上輸送分野でのさらなる利用拡大を目指す。
東部ネットワークは清涼飲料やセメント、危険物、毒劇物指定のケミカル輸送を得意としており、石油燃料の大型ローリー配送も手掛けている。