JEPX=非化石価値取引、非FIT再エネ指定が前回に続き下限の0.60円で約定
日本卸電力取引所(JEPX)で25日に約定処理が行われた、2021年度第2回の非化石価値取引「非FIT再エネ指定」は、第1回に続き約定価格が下限値の0.60円となった。約定量は18億4,563万6,348kWhと、前日の「非FIT再エネ指定なし」に続き、買い入札量が全量約定した。売り入札量は114億7,987万4,857kWhとなり、第1回と比べ約3倍の売りが投入された。入札した会員数39社がいずれも約定した。第1回は入札会員数が51社に対し、約定会員数が49社だった。
今回の約定結果について、一部の市場関係者は「下限値での約定は、前回と同様に売り手の入札によるところが大きかったと思う」(再エネ系新電力の需給担当マネージャー)との指摘。また、売りの増加については、「24日の非FIT再エネ指定なしと同様、今年4~6月の発電量が1~3月に比べ増えた影響」(同)とした。今回の再エネ指定は、大型水力見合いの売りがメインだが、同関係者によると、4~6月の発電量は1~3月から100億kWh近く増えているとした。冬季は水力発電が限定的になるため、その影響が如実に出たようだ。
FIT発電分の約定日は、26日に予定されている。新たに再エネ価値取引市場として、需要家も直接取引に参加可能となる。下限値の0.30円で約定するとの見方が多いが、買いがどの程度入るか注目される。 |
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