LPG=2月21~25日:ブタン付きカーゴの需要増で急伸
CFR極東:
先週の極東着相場は買い気の強さと原油相場の急伸を受け高騰した。Rim Asia Indexは24日時点で、プロパンが886.25ドルと18日比92.75ドル高、ブタンは921.25ドルと同108.75ドル高。プロパン/ブタン同率玉の堅調な需要を受け、ブタンの上げ幅はプロパンのそれを上回った。3月後半着では、買戻し需要を抱えるトレーダー勢がプロパン単体の調達を急ぎ、買唱えを引き上げた。24日にはグレンコアがペトレデックからプロパン2万3,000トンを902ドルで購入した。ブタンの商談では、ビトールが3月下旬着プロパン/ブタン各2万2,000トンを物色したほか、3月下旬~4月初めインドネシア着プロパン/ブタン同率玉の需要も浮上したが、売り手は現れず、需給逼迫感が強まった。
FOB中東:
3月CPはプロパン870ドル前後、ブタン895ドル前後と予想されている。3月積みブタン付きカーゴの需要が強い一方、供給は限定的だ。インドネシア国営プルタミナは買付け入札を通じ、3月27~31日積みプロパン/ブタン各2万2,000トン~2万2,500トンの調達を目指していたが、応札が1社だけだったため、これをキャンセルしたと伝えられた。同社は新たに買付け入札を開示し、3月23日~4月3日中東積みで同荷姿の購入に動いている。また、インドのバハラット石油(BPCL)も3月中東積みプロパン/ブタン同率玉を対象とした買付け入札を実施した。一方、インドのヒンダスタン石油(HPCL)は期近積みのプロパン/ブタン同率玉を対象とした買付け入札を実施したが、応札が集まらず、キャンセルしたもよう。
日本国内:
3月渡しの陸上相場は、プロパンが99,000~99,500円、ブタンが100,000~100,500円。元売り勢がプロパン99,000円台、ブタン100,000円台でスポット供給中と伝えられた。また、ディーラーの売唱えはプロパン99,000円台半ば、ブタン100,000円台半ばでそれぞれ聞かれた。3月CP予想の大幅な上方修正を受けて、これらの売唱えに値ごろ感が台頭している。