LPG=2月28日~3月4日:相場は急伸、4月前半着の需給逼迫で
CFR極東:
先週の極東着相場は4月前半着の需給引き締まりと原油相場の高騰を受け急伸した。Rim Asia Indexは3日時点で、プロパンが991.25ドルと2月25日比121.50ドル高、ブタンは1,016.25ドルと同111.50ドル高。プロパン単体の供給難を受け、プロパンの上げ幅はブタンのそれを上回った。4月前半着の需給が逼迫している。大半の売り手は需要が堅調な欧州向けの販売を優先しており、極東着市場に姿を見せていない。このなか、スポット需要を抱える買い手が商談入りを急ぎ、唱えを切り上げている。スイスケムガスは3日、プロパン2万3,000トンに対する買唱えを986ドル相当で提示したが、商談入りに関心を示す売り手は現れなかったもよう。このほか、日本元売り勢や韓国輸入1社がプロパン単体の調達を検討しているようだ。
FOB中東:
4月CPはプロパン935ドル前後、ブタン960ドル前後と予想されている。ナフサ価格の高騰で石化原料としてのLPGへの買い気が高まっている。4月積みでは、中国プレーヤーがブタン付きカーゴを物色中と伝えられた。一方、欧トレーダー1社あるいは中国プレーヤー1社が3月末積みプロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンをサウジアラムコからプロパン935ドル、ブタン960ドルで購入したと伝えられた。加えて、サウジアラムコは中国プレーヤー1社と3月末積みプロパン単体の商談を展開しており、売唱えを935~940ドルで提示しているとの情報も寄せられている。
日本国内:
3月渡しの京浜の陸上相場は、プロパンが103,800~104,300円、ブタンが106,800~107,300円にそれぞれ上昇した。3月CP確定後、元売り勢がスポット供給価格を大幅に引き上げたことが主因。4月CP予想の大幅な上昇修正を受けて市場では先高観が強まっている。このなか、ディーラー勢はプロパン104,000円台前半、ブタン107,000円台前半で販売可能な様子。