日産化学=アドブルー再値上げ、LNG高騰で国産尿素も原料高
日産化学が尿素水アドブルーの仕切り価格を再び引き上げる。販売子会社の日星産業が通知を受け、卸価格への転嫁を始めた。上げ幅はローリー配送がリットルあたり15円、バッグインボックス(BIB)・ドラムが同20円。22日から適用する方向で調整が進んでいるようだ。
日産化学は輸入した液化天然ガス(LNG)で尿素を作り、それを原料にアドブルーを製造する。このところのLNG価格の高騰で、原料コストが上昇していた。
尿素を巡っては、欧州肥料メーカーのヤラが9日、伊フェラーラと仏ル・アーヴルにあるプラントで一時的に生産量を減らすと発表した。ウクライナ危機で原料の天然ガス価格が急騰したため。両プラントの尿素の生産能力は年間90万トン。尿素の国際需給の引き締め要因となりそうだ。
リム情報開発が発行する週刊『クリーンエネルギー』最新号(3月8日発行)によると、欧州、中東、中国積み(FOB)の尿素価格は前週から大幅に上昇した。直近でも相場がさらに上昇しており、「エジプト積み(FOB)で1,000ドルを超える成約ができている」(商社)との指摘も出ている。
※『CROSSVIEW軽油』第94号(22年3月7日発行)のアドブルー関連記事「日産化学がアドブルー再値上げ、LNG高騰で国産尿素も原料高」で詳しく取り上げています。
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