尿素輸入動向=22年4月輸入単価が過去最高、需給引き締まりや円急落で
財務省が5月27日に公表した通関貿易統計によると、肥料や尿素水アドブルーなどの原料になる尿素の輸入は22年4月が3万408トンと、前月から9,753トン(24.3%)減少した。輸入平均単価はトンあたり117,448円と、前月からは26,428円(29.0%)上昇。国際市場での需給引き締まりやや急速な円安を背景に、今年1月の過去最高額を突破した。
マレーシア、中国、サウジアラビアなど主要生産国からの輸入量が減少した。2月24日にロシアがウクライナに侵攻したことで供給不安が台頭、生産国の輸出意欲が一時的に後退した。国際需給のタイト化懸念が市況を押し上げたほか、ドル高円安が急速に進行したことも円建て輸入価格の上昇要因となった。
リム情報開発が発行する週刊『クリーンエネルギー』によると、尿素の円建て日本着価格は4月下旬以降、やや弱含んだ。一時ドルあたり131円台まで下がった円相場が足元では128円台まで上昇したことが影響した。
※『CROSSVIEW軽油』第100号(22年5月23日発行)でアドブルー関連記事「阪和興業が『AUS40』供給体制構築へ、環境規制強化で需要拡大見込む」を掲載しています。
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