JA全農=尿素など秋肥の値上げを発表、原料価格高騰が背景
全国農業協同組合連合会(JA)は5月31日、窒素、リン酸、カリなど秋肥(6~10月)の価格値上げを発表した。最も上げ幅が大きいのは輸入尿素(大粒)で、春肥に対して94%の上昇、これに塩化カリの同80%、国内尿素(細粒)同73%が続く。背景として、ロシアのウクライナ侵攻により肥料輸出が停滞したことや中国の輸出規制、ベラルーシへの経済制裁などの要因が重なったことが理由に挙げられている。また、窒素の原料となるアンモニアは、原油、天然ガスの高騰を受けて国際価格が急騰。財務省の貿易統計によると、4月の無水アンモニアの輸入価格は12万5,882円と前月から1万6,147円高、前年同月を7万4、558円上回った。また、尿素は長引く中国の輸出規制やロシアへの経済制裁で物流が停滞し、国際価格が上昇。リン安も尿素と同様の状況に見舞われている。 更に、海上運賃もコンテナ不足や燃料価格の高騰、外国為替市場では円安の進行など肥料価格を取り巻く情勢は市場最高値まで上昇している。 |
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