東商取=原油7月限とガソリン8月限のクラックS、再びマイナス1万台に
東京商品取引所のドバイ原油7月限が1日に納会を迎え、最終決済価格は前月比6,670円安の88,720円で一代を終えた。一方、7月25日に納会を迎えたバージガソリン7月限は78,180円で取引を終え、クラックスプレッドはマイナス10,540円となった。原油6月限とバージガソリン7月限のクラックスプレッドのマイナス9,890円から650円拡がった格好だ。
政府は原油高騰に対する小売価格の抑制として元売りや輸入業者に補助金の支給を継続しており、7月はキロリットルあたり36,000~40,000円近くが毎週割り当てられ、月平均の支給単価は38,270円となった。原油価格は総じて高止まりしたものの、一時の110~120ドルからは修正され、100ドル前後で推移。政府方針により、補助金の支給対象に東商取の先物玉は含まれていないため、海外市況に連動するドバイ原油価格に対し、価格が抑制されている元売り出荷玉や商社輸入玉などの現物価格に連動しやすいバージガソリン先物価格は逆ザヤが恒常化している。
クラックスプレッドの拡大と縮小は相場の強弱を示すバロメーターとして市場関係者の多くが注目しているものの、補助金支給の対象から先物玉が外れているため、その機能が失われている。
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