丸紅は12日、世界で初となるバイオ燃料を使用したエチレン船の試験運航をオランダのフリシンゲンから米国のテキサス州モーガンズポイント間で実施したと発表した。使用した船はGasChem Servicesから長期傭船しているエチレン船「GasChem Dollart」。
　使用したバイオ燃料は、オランダのフリシンゲンにおいて英石油メジャーBPの子会社であるBP Europaが低硫黄重油にISCC Standard認証を受けた廃食油および再生可能な資源を由来とするバイオディーゼル燃料の一種である脂肪酸メチルエステル（FAME）を25%混合したもの。従来の燃料と性質が類似しているため、使用する際に本船に改造を施す必要がない。今回の航海はバイオ燃料の燃焼性や安定性といった技術的な課題を把握する目的で行われたという。
　同社は世界中の需要家に物流を通じたエチレンの需給調整機能を提供し、取扱量は世界でもトップクラス。今後、需要家からの低炭素化および脱炭素化のニーズに応じるため、環境負荷低減に貢献できる持続可能性の高いサービスを提供する方針だ。

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