審議会=SAF導入官民協議会、中部国際空港で実証事業へ
2回目のSAFの導入促進に向けた官民協議会が7日開催され、11月から中部国際空港で輸入ニートSAF(Sustainable Aviation Fuel=持続可能な航空燃料)を使用した実証事業の実施が発表された。伊藤忠商事がネステ社から輸入したニートSAFを袖ケ浦製油所でジェット燃料とブレンドし、中部国際空港のタンクに伊藤忠が輸送する。ニートSAFは5klを予定し、国交省航空局所有の飛行検査機で使用する予定だ。
ニートSAFとは、バイオマス原料等から製造されたジェット燃料で、既存ジェット燃料に一定割合を混合して使用する。ニートSAFは原料や製造方法で既存燃料と混合割合が決まっており、藻類は10%、木質バイオマスは50%まで混合が可能。今回の実証実験で保税管理や混合方式、検査体制、受入れ時の品質管理などサプライチェーンの確認を行う。来年2月予定の第3回協議会で取組み成果の整理と2023年度の計画を話し合う予定だ。
経済産業省は、次世代燃料安定供給のためのトランジション促進事業の2023年度予算として96億円を要求する。バイオ燃料や合成燃料等の次世代燃料の製造、安定供給確保に向けた環境整備の支援などに充てる。
今回の審議会で三井物産や三菱商事、定期航空協会からSAFの取組み事例や国際情勢などが発表されている。この審議会は7月26日に初会合を開催。民間側から石油元売りや大手商社、空港会社など、政府側から経産省、国交省、農水省、環境省が参加している。
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