富士石油=低炭素アンモニア、袖ケ浦製油所内で自家発電の混焼を実験
富士石油は運営する袖ケ浦製油所(日量14万3,000バレル)へサウジアラビアから輸入した低炭素アンモニアの搬入を今月21日までに完了した。現段階で輸入数量や価格は非公表としているが、今後は同社の自家発電設備で残渣油との混焼に利用し、混焼比率を高めていく実験を行う予定だ。 袖ケ浦製油所では、もともと石油精製過程で副生されたアンモニアで混焼実験に取り組んでいたが、将来的なアンモニアサプライチェーンの構築に向け、今回海外からの輸入を行った。既存施設での実験のため設備の新設は特段行わず、5月に予定されている定期修理でもアンモニア関連設備の新増築工事はないという。 今回の低炭素アンモニアは、SABICアグリ・ニュートリエンツ・カンパニー(SABIC AN)がアラムコから原料のガスを調達して製造し、その過程で発生するCO2が分離、回収したもの。日本までの輸送は商船三井が担った。今後の輸入などは未定だが、実験で得た知見をとりまとめ、自社事業で排出される二酸化炭素の削減に努めていく。 |
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