ENEOSと三菱商事=バイオPX活用のペットボトルチェーン構築へ
ENEOSと三菱商事、サントリーホールディングスは7日、バイオパラキシレン(PX)を用いたサステナブルペットボトルのサプライチェーン構築について合意したと発表した。バイオPXを使用したサステナブルペットボトルの製造は、商業規模では世界初としている。
この取り組みでは、フィンランドの再生可能エネルギー大手ネステが使用済み食用油などのバイオマス原料からバイオマスナフサを製造。次にENEOSが水島製油所でバイオマスナフサ由来の原料によりバイオPXを製造。続いてバイオPXを使用したバイオ高純度テレフタル酸(PTA)、さらにはバイオポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を製造。最終的にサントリーがバイオPET樹脂を活用し、サステナブルペットボトルとして自社製品に使用する。三菱商事は、上記のサプライチェーン全体のマネジメントを担当する。2023年中にペットボトル3,500万本分に相当するバイオPXを製造し、2024年からサントリーのサステナブルペットボトルの原料として活用する計画。
PET樹脂の原料では、これまで主原料の30%を占めるエチレングリコール(MEG)のバイオ化は進められていたものの、残りの70%を占めるPTAのバイオ化が課題となっていた。今回の取り組みではPTAの原料であるPXをバイオ化することで、CO2の大幅な削減が期待できるという。
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