出光興産=米HIF社と合成メタノールで協業へ
出光興産は1日、南米や北米、豪州などで合成燃料(e-fuel)の製造を行うHIF Globalと合成メタノール(e-メタノール)の調達および事業開発に向け、協業すると発表した。
合成メタノール(e-メタノール)は大気中などから回収したCO2と再生可能エネルギー由来の水素を合成して生成される。船舶燃料として直接利用できるほか、合成メタノールから合成ガソリン、合成SAF、合成ディーゼルなどの合成燃料(e-fuel)、さらに合成化学品を製造できる。
HIF Globalは米国テキサス州で年産140万トン規模の合成メタノール製造施設を建設中。出光は今年3月に同社と合成燃料分野でパートナーシップ契約を結び、協業の検討を進めてきた。
メタノールは常温常圧下で液体貯蔵や輸送、供給で既存タンクやパイプラインが使える。出光は今後、合成メタノールの海外調達や船舶燃料の需要開拓、バンカリング設備の整備、国内の合成燃料生産を検討を推進する。
HIF Globalは水素を既存インフラで輸送、利用可能な液体合成燃料に変換するプロジェクトを進める世界有数の企業。2022年12月にチリで初めて合成燃料の生産を成功させ、2024年には米テキサス州で商業規模のプラント建設を開始する予定。また、2022年7月には豪州で初のプラント建設を発表済み。
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