発電用LNG在庫=急増、暖冬が如実に影響
資源エネルギー庁の電力基盤整備課によると、発電用LNGの在庫は12月10日時点で前週比16.0%増の254万トンと、3週ぶりに増加した。過去5年の12月末平均比では23.3%増と、在庫は大きく積み上がっている。冬場を迎えたにもかかわらず、気温の低下が進まないため、「夏場とは異なり、各社の想定を上回るような需要の伸びが見られない」(電力基盤整備課)。一方、電力各社は冬場の需要期に先駆けて、12月上旬から輸入量を増やす供給プログラムをあらかじめ組んでおり、これに沿って多数のLNGカーゴが日本へ入着している。このなか、需給の緩みが発電用在庫の増加につながった格好だ。今後も冬の間はLNGの安定的な輸入が続く見通しで、電力会社は万が一の寒波に備え、慎重に供給態勢を整えていく構え。電力会社にとっては余剰在庫を抱えることによるコスト増が懸念されるものの、「電力の安定供給という観点からすれば、消費者は安心して電気を使える」(同)状況だ。
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