NGO(非政府組織)のFoEジャパンなど国内外の環境団体が、国際協力銀行(JBIC)などが欧トラフィギュラに対して実施した融資について、再考を求める意見書を提出した。トラフィギュラが海外で贈収賄に関与した疑いがあるため、贈収賄防止のコンプライアンス(法令順守)上、問題があると指摘している。FoEジャパンの深草亜悠美氏は「NGOとしてJBICや日本の金融機関に働きかけていきたい」とした。

　JBICは三井住友銀行と共同で、3月末に総額5億6,000万ドル相当を欧トラフィギュラに貸し付けた。トラフィギュラが日本企業にLNGを供給する際、調達に必要となる資金をJBICが融資する格好だ。ただ、トラフィギュラはブラジルにおける贈賄で米国海外腐敗行為防止法違反が確定しているほか、アンゴラでも公務員に対し長年賄賂を渡していたと報道されている。