関電=エリオット・マネジメントが声明を発表、株主還元の強化など
エリオット・マネジメント(Elliott Management L.P.)およびElliott Advisors (UK) Limitedが11日、関西電力に関する声明を発表し、関西電力の株を相当額保有する大株主となったことが分かった。同社の声明によると、日本における低コストで低炭素な電力を供給する有数の企業として将来性を確信したという。今後、株主還元の強化をはじめ、ノンコア資産からの資本の解放、収益性の改善を通じて、将来の成長に向けて資金調達の柔軟性を高めていくとした。 関西電力の株価は、解散価値(上場廃止)の方が高い「PBR(株価純資産倍率)1倍割れ」であることから、投資妙味があると判断したようだ。同社が保有する具体的な保有比率は不明であるが、上場会社の株券等を5%超保有する者に対して、金融庁への提出が義務付けられている大量保有報告書が提出されていないことから、現時点では5%未満とみられる。 関西電力をはじめ日本の電力株(旧一般電気事業者)は、PBR1倍割れの企業が多いため、今後、関電と同様に相当額の株を保有される可能性もあるが、エリオット・マネジメントの関係者は「今後の投資方針に関わる内容であるため、回答を差し控える」と述べた。
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