SAF="空のカーボンニュートラル"シンポVol.4"を開催、SAF利用の促進図る
国土交通省、経済産業省資源エネルギー庁は24日、"空のカーボンニュートラル"シンポジウムを都内で開催した。SAF普及に向けての現状や課題について、官民の関係者が講演やパネルディスカッションを通じて議論を深めた。
冒頭、国土交通省航空局の田口航空ネットワーク部長が挨拶。「SAFの利用にかかわるコストは社会全体で負担していくことが重要」と述べた。また、韓国やシンガポールなどSAF使用義務化が進む国の現状、そのコスト負担の手法等を紹介し、「SAFの利用拡大のためには国民や社会の理解を進め、『チームジャパン』で取り組んでいくことが求められる」と強調した。
国内では現状、SAF製造プラントの建設計画はいずれも西日本に偏っている。一方、主要な需要地は羽田空港や成田空港など東日本に多い。新規インフラを整え、西日本から東日本にSAFを転送するには莫大なコストがかかる。こういったなか、ENEOSの今朝丸バイオ燃料部長は、現物の受け渡しから切り離して提供することができる「環境価値」の供給事例を挙げ、同社と鈴与商事が静岡のフジドリームエアラインに環境価値を提供した事例を紹介した。
中部国際空港サステナビリティ推進室の重野室長は、国際線の旅客数や発着回数は回復基調にあるものの、「コロナ禍前の水準に戻っていない危機感がある」としたうえで、「SAFが供給できるかが今後、航空会社が空港を選択する一つの判断材料となる可能性がある」と言及。SAFの原料となるUCOの確保難を挙げつつ、自治体と協力しながらUCOの回収を進めると述べた。
SAFはかねてより需要家側の航空会社と、供給する側の石油元売りなどの間でコスト負担の面が課題となっている。今後は双方の理解を得つつ、航空会社だけでなく空港利用者なども含めてコストを負担することが求められそうだ。
シンポジウムは今回が4回目。会場で100名超、オンライン視聴で1,000名超が参加した。


