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日本政府は3月26日から、国家備蓄として保有している原油の放出を始める。志布志国家石油備蓄基地を含む合計11カ所の備蓄基地から、850万キロリットル、約5,350万バレルを日本の精製会社であるENEOS、出光興産、コスモ石油、太陽石油の4社へ供給する。26日は、菊間国家石油備蓄基地に備蓄されている原油が太陽石油と見られる精製会社へ供給される。苫小牧東部国家石油備蓄基地や鹿島石油株式会社鹿島原油タンクヤードなど他の8カ所の基地でも3月末までに供給が始まる。上五島国家石油備蓄基地と志布志国家石油備蓄基地では4月1日から備蓄原油の供給が進む予定。供給期間は基地により異なるが、多くは4月末までに払い出しが完了する予定。上五島国家石油備蓄基地など一部の基地からの放出についても、遅くとも6月末までに供給が終わると見込まれている。
一方、国家備蓄として放出される原油の油種は、中立地帯産のカフジ原油やフート原油、サウジアラビア産のアラブミディアム(AM)原油など中重質油種が多くなると見られる。ただ、精製会社の要望が多かったと見られることから、アブダビ産マーバン原油やサウジアラビア産のアラブエクストラライト(AEL)原油など軽質油種も一定の割合で含まれることになるようだ。精製会社が仕立てた船舶向けに備蓄原油が供給される予定になっており、日本船籍の船舶に加え、沿岸輸送特許の承認を受けた外国船籍の船舶でも国家備蓄原油が輸送できる。供給される原油の取り引き価格は、基本的には受け渡し月の前月の当該原油のOSP(公式販売価格)と等価になると見られている。

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