LNG=価格変動率が低下、電力小売りは市場連動に回帰
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対立が続く米国とイランがお互いに強硬姿勢を崩さず、6月に両国が署名した60日間の停戦を盛り込んだ覚書は期限延長が見送られたものの、LNG価格のボラティリティ(変動率)はイラン戦争が勃発した3月と比べ収まりつつある。こうした状況を映し、日本国内における電力小売りの取引体系にも変化が生じているようだ。 大手の新電力会社は、「イラン戦争の開始直後は、北東アジア着のLNG価格が高騰して一時的に25ドルを突破したうえ、原油価格も一日に数十ドル上下に行ったり来たりするなど、燃料相場の先行きが見通せない状況だった」と指摘。ちょうどこの時期に、大手の電力供給会社が小売り販売契約の新規受け付けを停止した影響もあり、燃料調整費オプション付きや価格上限付きの小売り契約メニューに関する問い合わせが、電力ユーザーから新電力会社に多く寄せられたという。 ただ、足元ではLNG価格が20ドルを挟んだ狭いレンジで推移していることから、燃料調整費オプション付きメニューに対する関心もトーンダウンし、「小売り契約の8割を占める主力の市場連動メニュー(JEPX「日本卸電力取引所」のスポット価格に連動するメニュー)を見直す機運が強まっている」(同新電力会社)。今後もホルムズ海峡の封鎖が続くリスクが残る反面、8月に入って東日本を中心に電力需要が低迷し、JEPXのスポット価格が比較的落ち着いていることも、市場連動メニューへの回帰を後押ししているようだ。 上述した新電力会社は、「イラン戦争直後は、過去に経験したことのない燃料相場の乱高下で従来の価格ヘッジ(保険つなぎ)が通用しなくなり、もはや個々の企業努力の範疇ではどうにもならないと感じた。冬場の暖房需要期に向けて、燃料相場が大きく上振れるリスクは排除できないが、このままLNG価格が20ドルくらいで安定してくれれば、なんとか乗り切っていけそうな雰囲気になりつつある」と述べた。
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