シンガポール=5月のバンカー油販売量は前月比で減少、中国との価格競争で
シンガポール港湾庁(MPA)はこのほど、5月のシンガポール港でのバンカー重油販売量が407万1,800トン(速報値)だったと発表した。前年同月比3.7%(14万6,800トン)増加した一方、前月比では4.3%(18万4,600トン)減少した。
5月の高硫黄380cst重油販売量は95万400トンと前年同月比26万5,200トン増加した一方、前月比では10万7,600トン減少した。硫黄分0.5%・180cstは21万6,100トンと前年同月比13万9,500トン、前月比3万6,400トンそれぞれ増加。硫黄分0.5%・380cstは199万3,600トンと前年同月比7万4,700増加した反面、前月比14万5,800トン減少した。また、硫黄分0.1%のLSMGOは28万1,100トンと、前年同月比7万300トン、前月比では1万6,900トンいずれも減少した。
シンガポールへの寄港数は上昇したものの、中国との価格競争力に負け、販売数量が前月比で下落した格好。アジア最安値の打ち出す舟山では、5月の平均価格が488.07ドルと同月のシンガポールでの平均VLSFO価格より4.81ドル下回った。このため、需要が舟山に流れた格好。また、欧州から船舶の到着遅れを映し、予定通りに燃料油が販売できず翌月に供給が繰り越されたことも、燃料油販売量の後退につながったようだ。
リム情報開発の調べでは、同港での5月の平均VLSFO価格は492.88ドルと、前月の488.55ドルと比べ4.34ドル反発した。