欧州=仏製油所ストライキでバンカリング供給混乱
欧州でバンカー油を含む石油製品の供給が大幅に減少している。フランスで4週以上にわたって複数の製油所が職員のストライキのため稼働を停止していることが影響している。特にフランスではガソリンの供給が滞っており、同国政府は、製油所職員に対し「業務復帰命令」を発令。ただ、同国のガソリン供給率は依然30%にとどまっているようだ。
欧州では、ロシア産のエネルギーの輸入が事実上、困難になっていることから、冬場に向け軽油や灯油といった中間留分の生産、在庫積み増しが進んでいる。このため船舶用燃料としてのLSMGOおよび、VLSFOとその基材不足でバンカー油在庫が大幅に減っているようだ。市場関係者によると、一部の供給業者がARA出しのLSMGOの10月渡しの引き合いを控えている。同地域のVLSFOの最短の受渡しは引き合いから2週間以降という。
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