NEDO=民間3社と液化水素サプライチェーンの実証実験に着手
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)と日本水素エネルギー、岩谷産業、ENEOSの4社は共同で、液化水素サプライチェーンの商用化に向けた実証実験に取り組んでいる。NEDOが推進する「大規模水素サプライチェーンの構築プロジェクト」の一環。現在、関連施設の建設および実証運転の開始に向けた技術調査をしている。
実証実験の候補地として、液化水素の出荷地は豪州ビクトリア州ヘイスティングス地区、受け入れ地は川崎臨海部(神奈川県川崎市川崎区)とした。NEDOのスマートコミュニティ・エネルギーシステム部担当者によると、NEDOと3社は、年間2万8,000トン規模のクリーン液化水素の海上輸送技術の確立を想定しているという。
2030年には水素供給コストをNm3(ノルマル立米)あたり30円(船上引き渡しコスト)に引き下げ、同年以降は各企業が、それ以前の10倍程度に供給を拡大するという。50年までに化石燃料に匹敵するNm3あたり20円以下を目指すという。
同プロジェクトでは、事業戦略・開発計画は4社が共同で当たり、受け入れ基地を設ける川崎臨海部でENEOSと岩谷産業が需要先を開拓。全体の事業管理を日本水素エネルギー、事業の取り組み・技術評価をNEDOが所掌する。水素発電の実証実験手掛けている需要家や自治体などとも連携し、50年までのカーボンニュートラル実現に向け、商用規模での国際的な液化水素サプライチェーンを構築するとしている。
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