JERA=独ユニパーと米国産低炭素水素・アンモニアの販売で基本合意
JERAは5日、子会社のJERA Americas Inc.を通じて、独ユニパー および米コノコフィリップスとの間で、ユニパー社向け米国産低炭素水素・アンモニアの販売に関する基本合意書を締結したと発表した。
同社は、コノコフィリップスと協力し、ユニパーとの間で、米国産低炭素水素・アンモニアの調達・販売に係る共同検討の覚書を締結(2022年9月5日公表)しており、今回の基本合意書は本覚書の進展として締結されたもの。
ドイツでは、脱炭素化に向けて国家水素戦略を策定しており、同国内での水素需要が増大することを想定し、海外からの水素調達を進める方針が示されている。水素派生物であるアンモニアも対象とされており、同社がドイツの大手エネルギー企業ユニパーに低炭素水素・アンモニアを供給することを通じ、同国ひいては欧州の水素社会の実装・脱炭素化にも寄与するものだという。
JERA広報担当によると、ブルーおよびグリーン低炭素水素・アンモニア供給に向け、同社はコノコフィリップスと共同で米メキシコ湾岸において大規模に水素を生産し、アンモニアに転換する製造拠点開発を進めているという。初期段階では、年間約200万トンの低炭素アンモニア製造能力を持つプラントを2020年代末の商業生産開始を目指し、基本設計の検討を加速していくとしている。米国で生産する低炭素水素・アンモニアについては、ユニパーを始めとした欧州に加え、将来的には日本やアジア諸国への供給についても、輸送船の手配も含めた水素キャリアとしてのアンモニアでの輸送を検討していく。