INPEX=米国やUAEでアンモニア工場への投資検討
INPEXは、米国でのアンモニア工場建設について検討を始める。米国で再エネ導入を後押しするインフレ抑制法(IRA)が成立したことから、同社は米国を有望な投資先としてみているという。同法には電気自動車に対する税優遇措置、水素やCO2回収・貯留(CCS)のプロジェクト向けインセンティブなど、エネルギー・環境対策が含まれ、予算は58兆円規模に及ぶ。
同社は、IRA成立は水素やアンモニア、CCSの分野で画期的な変化を起こし得るとみて、米国での同領域への投資に前向きな考えを示している。ただ、同社広報によると、現時点では具体的な事業計画はまだないとしている。
同社はまた、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビでもアンモニア工場建設を検討する方針だ。アブダビ国営石油会社(ADNOC)とは2021年、原油生産時に出るCO2を回収し、油田に圧入することで排出量を削減するクリーン・アンモニアの売買契約を締結。さらに両社は2023年、クリーン・アンモニア生産プロジェクトにおいてCO2削減量に関する共同研究も始めている。
INPEXは、米国やアブダビで生産したアンモニアを日本に持ち込み、火力発電所で従来の化石燃料と混焼したり、船舶燃料用として活用する見通しだ。
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