海運マースク=25年4~6月期バンカー調達量が前年比4.7%減少
海運大手マースクは7日、25年4~6月期の中間報告書を発表した。同報告書によると、バンカー調達量は272万7,000トンと前年同期比4.7%減少した。一方、コンテナ取扱量は323万FFE(40フィートコンテナ換算)と前年同期比3.9%増加しており、船舶の燃費向上に伴い調達量が減少していることを示した。
市場関係者は、船舶の燃費向上に伴う、バンカー燃料油の調達数量の減少は多くの地域でみられており、1社に留まるものではない指摘。バンカー販売数量で世界最高を誇るシンガポール港でも、同港の港湾局の月次統計によると2025年1~6月期の数量は前年同期比21万4,960トン減少しており、バンカー油需要が後退していることを裏付けている。
なお、25年4~6月期における世界のコンテナ需要は、前年同期比で3~5%増加したと現時点では予想されている。米国政府が25年4月に発表した各国に対する関税引き上げを背景に、世界的に貿易が急減すると予想されたが、この予想を修正した。欧州、中南米、西・中央アジア、アフリカ向けの輸入の伸びが堅調で、北米向け輸入の減少を相殺したとみられる。一方25年7~12月期のコンテナ需要は依然として不透明であるものの、世界のコンテナ需要の年間成長率は2~4%の範囲になるとの見通しだ。
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