海外=ネステがエストニアで再生ディーゼル販売、オランダで事業拠点
フィンランドのネステは10月10日、エストニアで今年10月から再生可能ディーゼル「ネステ MY リニューワブル ディーゼル」の販売を開始すると発表した。最初のステーションは首都タリンに開設するという。これによってバルト3国(ラトビア・エストニア・リトアニア)で、ネステの再生可能ディーゼルが供給されることになる。
他方、ドイツの航空会社ルフトハンザは10月4日、ネステのサステナブル航空燃料を石油系燃料に配合し、フランクルト空港発の便で使用すると発表した。双方は2011年に提携関係を締結し、これまでフランクフルト-ハンブルク間で試験飛行を実施してきたという。
このほか、ネステは10月8日、オランダ・北ホラント州のホーフトドルプに再生可能航空燃料にかかわる事業拠点を開設したと発表した。ネステの再生可能航空燃料の生産能力は年間10万トンで、2022年までに同100万トンに引き上げることを計画している。ネステのMY リニューワブル・ジェット・フューエルは、商業フライトで1,000回を超える飛行実績があるという。
ところで、ドイツのシーメンスとエボニック・インダストリーズは10月10日、再生可能エネルギーで発電した電力を利用して二酸化炭素(CO2)と水から化学品を生産するプロセスの共同研究に合意したと発表した。ドイツ政府から350万ユーロ(約385万ドル)の助成を受けるとしている。研究期間は2021年までとされる。
中国の北京首鋼ランザテック・ニューエナジー・サイエンス&テクノロジーは10月7日、製鉄プラントの排ガスからエタノール900万トンを生産したと発表した。ランザテック(米イリノイ州)は発酵法によるバイオ燃料生産プロセスを保有する。北京首鋼ランザテックは、ランザテックと中国の首鋼集団(北京市)、ニュージーランドのタンミン(オークランド市)の3社で構成される合弁企業(JV)である。
また、インドの新エネルギー・再生エネルギー省(NREM)は10月10日、同国における再生可能エネルギー発電能力が2022年までに目標としていた175ギガワット(GW)に達すると発表した。NREMがこのタイミングで見通しを発表した背景には、インドが目標を達成できないという見方が広がっていたことに対する反論と受け取られているようだ。