大ガス=水素、電力、CO2の同時製造へ、石炭・バイオマスを燃料に
大阪ガスは25日、「ケミカルルーピング燃焼技術」で石炭、バイオマス燃料などから水素、電力、二酸化炭素(CO2)を同時製造するための研究開発を行うと発表した。同技術は酸化鉄などの金属酸化物中に含まれる酸素を利用し、石炭やバイオマスなどの燃料を燃やす技術。一連の工程では水素、発電用ボイラーの熱源として転用可能な高熱も得られる。燃焼で生じるCO2の捕集まで行えば、事実上CO2フリーな水素、電気が同時に得られることになる。同技術は燃焼に空気中の酸素を使わないため、排気ガスに窒素や窒素酸化物(NOx)が混入せず、高純度のCO2を分離、回収しやすい特徴がある。
研究は石炭エネルギーセンターと共同で行う。このほどケミカルルーピング燃焼技術の研究に関する業務委託契約を新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と締結。今回は要素技術の開発、出力300kW級の試験設備を用いたプロセス実証を2024年度末にかけて行う。製造した水素は製造時の環境負荷がより少ない水素を求める需要家への販売、電気は非化石価値取引市場での活用や「RE100」に共鳴する需要家への販売をそれぞれ想定。捕集したCO2は液化炭酸ガスやドライアイスとして売っていくが、将来的にはカーボンリサイクル製品原料向けの供給や、貯蔵によるネガティブエミッションの実現も視野に入れる。
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