川崎重工= 船舶用の水素燃料エンジン、3社共同で開発へ
川崎重工業は27日、3社共同で外航・内航大型船向けの水素燃料エンジンを開発することに合意したと発表した。共同開発に参加するのは同社と、ヤンマーホールディングス傘下でエンジン事業を運営するヤンマーパワーテクノロジー、発動機メーカーのジャパンエンジンコーポレーション。3社は今後、水素エンジンの開発で必要となる基礎燃焼解析、素材の開発、液体・気体の漏出を防ぐためのシール技術の開発、船舶の安全性維持のための船級規則への対応などで連携を図る。船舶用水素燃料エンジンの市場への投入は、2025年ごろを目指すという。
対象分野は棲み分け 共同開発するが、対象は3社間で棲み分けする。川崎重工は、中速の4サイクルエンジン、ヤンマーパワーテクノロジーが中・高速の4サイクルエンジン、ジャパンエンジンコーポレーションが低速の2サイクルエンジンの開発にそれぞれ取り組む。対象分野を3社間で分担することにより、船舶用主機・補機(*)や発電用など、様々な用途に対応可能な製品群を同時並行で開発することを狙う。加えて、船舶用水素燃料の貯蔵・供給装置も手掛け、水素燃料の推進システムを備えた統合的なシステムを構築する計画。 *主機=船舶の推進力として使用する。スクリューの駆動。補機=燃料をタンクから主機に移送するために使用するほか、エンジンの潤滑油・冷却水の移送、燃料過熱や調理・給湯・暖房などのための補助ボイラー、船内発電機などで使う。 |
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