ガス3社・三菱商=米国産の合成メタン、日本への導入を検討
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東京ガスと大阪ガス、東邦ガス、三菱商事は11月29日、米国産の合成メタン(e-methane)を日本へ導入する検討を開始したと発表した。グリーン水素など非化石のエネルギー源を原料とする合成メタンの導入開始の目標は2030年。開始時点の生産規模は年13万トンを目指す。テキサス州とルイジアナ州で製造し、流通経路はキャメロン液化天然ガス(LNG)基地、LNGの輸送船、受入基地といった既存の供給網(サプライチェーン)を活用する計画。4社は合成メタンの原料を安定的に調達するための既存インフラが揃い、供給網の早期確立の可能性が高いことから、キャメロンLNG基地に近接した地域を検討対象に選定したという。 4社は今後、再生可能エネルギー、水、水素、二酸化炭素(CO2)といった原料の調達、合成メタン製造プラントの土地確保などに関する現地調査に着手し、現地の関係機関や事業者と協議を進める。現地調査や制度面の協議結果を踏まえ、2023年度末の予定で事業コンセプトを決定する。その後は、2024年に事業の基本設計、2025年に投資意思の決定、2029年に合成メタンの生産開始へと進む予定。 需要家の合成メタンに対する投資の予見性にも配慮する。日本と生産国の間で天然ガスと区別するための原産地証明や、合成メタン利用時のCO2排出カウントの整理などといった関連制度や環境づくりについて日米の関係企業、機関などと協議を進める。
(供給網のイメージ) 図の出所: 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、三菱商事 記者発表
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