伊藤園=茶畑にバイオ炭散布、5社共同で温暖化対策の試験開始
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伊藤園とシン・エナジー、くしま木質バイオマス、堀口園、鹿児島堀口製茶は26日、共同でバイオ炭を茶畑に散布し、温暖化対策の効果を評価する試験を2023年春から開始したと発表した。宮崎県串間市にあるバイオマス発電の副産物として産出するバイオ炭を利用する。試験的な散布は、串間市に隣接する鹿児島県志布志市にある堀口園と堀口製茶の茶畑で実施し、温暖化対策の効果を評価する。 5社が試験でバイオ炭を撒布する茶畑は約50ヘクタール。使用するバイオ炭は、くしま木質バイオマスが、宮崎県内のスギやヒノキなどの未利用木材を燃料とする大生黒潮発電所で副産物として生産する。同発電所は定格出力が1,940kW、未利用材の年間買い取り量が約1万9,000トン。試験では、暖化対策効果に加え、透水性や保水性、保肥性、通気性といった土壌の改良効果を通じた茶の収穫、品質に対する影響も検証する計画。 バイオ炭は、木や竹など生物由来の資源(バイオマス)を加熱して炭化したもの。バイオマス資源が吸収した二酸化炭素(CO2)を炭の中に閉じ込め、大気中への排出を抑える効果がある。微細な穴の開いた多孔質構造であるため、堆肥などともに土壌に混ぜ合わせると、農作物の根の生育促進や肥料成分の吸収量の増加などが期待でき、土壌改良に役立つとされている。
(茶畑のバイオ炭散布・試験) 図の出所: 伊藤園、シン・エナジー、くしま木質バイオマス、堀口園、鹿児島堀口製茶 発表資料
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