笑農和=水田のメタン削減測定システム、秋に発売へ
情報技術(IT)による農業支援サービスの笑農和(えのわ、富山県滑川市)は9日、水田から発生する温室効果ガスであるメタンの削減量を数値化するシステムを開発したと発表した。水田の水を管理する既存システムに導入する形態で秋から販売する予定。二酸化炭素(CO2)の削減量を国が認証するJクレジット制度で「水稲栽培による中干し期間の延長」の方法論により申請する場合、必要となる削減量の数値化への対応が可能という。同社は、新しいシステムの実証のため農業法人向けにモニターの募集も9日に開始した。 環境省などによるとメタンの温室効果はCO2の25倍に達する。農林水産省の資料では、水田からのメタン排出は、日本全体のメタン排出量の約4割。水田からのメタンの発生を減らすには、水を抜く(落水)期間を長くすることが重要という。一方、水稲栽培では、根元付近からの過剰な枝分かれ(分げつ)などを防止してイネの健全な生育を促すため、穂が出る前にいったん田の水を強制的に抜いて乾かす「中干し」が必要。中干しを7日間延長することにより、メタン発生量を3割削減できるとされる。 笑農和は、新システムによりスマートフォンなどを通じ遠隔・自動で水田を管理し、「1haあたり約0.19トンのメタンガス削減を実現することも可能」としている。
(水田のメタン) 図の出所: 笑農和 報道発表
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