INPEX=豪州北部準州ダーウィンを拠点とするクリーン水素ハブ構築へ
INPEXは7日、子会社INPEX Operations Australia Pty Ltdを通じて、豪州石油・ガス大手サントス、英国のコンサルタント会社Xodusおよび豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)と共に、豪州内外の水素サプライチェーンを対象とするクリーン水素ハブ(Darwin Clean Hydrogen Hub)の構築に向け事業化検討調査を使途として豪州政府に申請していた補助金が、100万豪ドル付与されることになったと通知した。INPEX広報・IRユニットの担当者によると、補助金を含めた水素供給におけるコスト単価などは、今後の検討に伴い精査していくという。今後、同社は各パートナーと共に、5つの取り組みについて事業化検討調査を約18カ月間にわたり進め、計画・実行・評価・改善のサイクルを実践していくとしている。
1. 豪州内外における水素およびメタノール、アンモニア等由来物の需要調査(輸送用途、発電用途、化学製品原料の観点から)
2. グリーン水素および由来物の製造・供給に必要となる再生可能エネルギー発電所のサイト選定と水電解のためのインフラ検討
3. ブルー水素製造に必要な天然ガスの生産とCCSキャパシティの検討
4. 水素の貯蔵に必要な容量・要件の検討
5. 水素の豪州内利用および輸出の双方におけるサプライチェーンの検討
なお、クリーン水素ハブ構築においては、グリーン水素とブルー水素の両方からカーボンゼロのクリーン水素製造の実現を目指し、水素の輸送手段としてアンモニアもグリーン由来およびブルー由来両面から利活用の機会を探るという。