JFE・伊藤忠=UAEで低炭素還元鉄の供給網構築へ、4者間の覚書を締結
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JFEスチールと伊藤忠商事は、アラブ首長国連邦(UAE)の鉄鋼最大手エミレーツ・スチール、港湾運営アブダビ・ポーツ・グループ(ADPG)と低炭素還元鉄のサプライチェーン(供給網)構築に向けた協業の覚書を17日に締結した。プロジェクトの候補地をアブダビとし、事業化調査を共同で推進する。昨年9月に低炭素還元鉄の供給網構築でJFEと伊藤忠、エミレーツ・スチールで合意した協業にADPGが加わる格好。ADPGの参画により、港湾の開発・操業、土地のリース、関連のインフラ整備について検討を進める。プロジェクトを実施する土地の確保や、原材料購入・製品出荷の安定的な物流体制の構築を目指す。 JFEと伊藤忠の18日の発表によると、ADPGは10の港湾のほか、経済・工業地域に550平方キロメートルの土地を保有するという。ADPGはエミレーツ・スチールと同様に、アブダビの国営投資会社であるADQの子会社で、エミレーツ・スチールから原料輸入の業務を請け負っている。 JFEと伊藤忠、エミレーツ・スチールの3社による昨年9月の合意では、製鉄で必要な鉄鉱石の「還元」の工程では価格競争力のある天然ガスを使用し、排出されるCO2はUAEの油田へ圧入するCCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)技術で処理する計画。電源を天然ガス由来から太陽光発電由来へ切り替えることも想定する。将来、世界的に水素還元技術が確立された場合、その導入によるCO2排出量のネットゼロ化を目指すという。
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