JAPEX=同社初の海外制度先進国におけるCCS事業検討案件へ参入
石油資源開発(JAPEX)は20日、米ワイオミング州南西部に位置するドライパイニー地区でCCS(CO2回収・貯留)を含む開発事業の検討を進めているBlue Spruce Operating LLC(BSO)と、同社在外連結子会社であるJapex(U.S.)Corp.(JUS)を通じた同社への資本参加に合意したと発表した。また、BSOと同社新規発行持分の取得契約をJUSにて締結した。
BSOは、石油・天然ガスなどの開発生産に携わる米企業で、現在は同社が保有する鉱区を開発し、生産するガスから天然ガス、ヘリウムおよびCO2を分離回収し、天然ガスとヘリウムを販売、CO2はCCSを実施することを想定した本事業の検討に取り組んでいる。BSO社によるこれまでのプラント設計に関する知見と本事業への長期にわたる関与を活かして、BSO社と同社およびJUSは、年単位にはなるが最終投資決定(FID)を目指して検討を進めていく、とJAPEX広報担当はいう。また、BSO社はすでに地上インフラ設備の建設に必要な土地を確保していることから、販売物の市場アクセスやインフラ設備の規模の最適化を図れる見込み。
JAPEXは石油・天然ガス開発やCCSの知見を活かし、本事業におけるガス埋蔵量・CO2貯留可能量評価や、生産井・圧入井、生産施設やパイプラインの設計を含む技術面の検討、ならびに販売戦略を含むビジネス面の検討に携わっていく。また、アメリカの民間ヘリウム生産会社で、北米におけるヘリウム開発・生産のパイオニアであるWeil Group Resources, LLCと提携し、同社の知見を本事業に活かすという。