住信SBIネット銀行と子会社であるテミクス・グリーンは、マプリィ(兵庫県丹波市)、ほくだん(兵庫県淡路市)、シン・エナジー(神戸市中央区)と協業し、淡路市でバイオ炭の実証事業を開始した。7日の発表によると、淡路市で実施する実証を通じて、竹や枝の切りくず(剪定枝)などを原料とするバイオ炭製造事業を検討するほか、政府が二酸化炭素(CO2)の吸収・削減量を認証する「Jクレジット制度」を活用した農業分野の脱炭素化にも取り組む。実証の一環として、淡路市と、同市が進める放置竹林や剪定枝を活用するための地域内資源循環計画に関連した実証事業の実施にも合意した。自治体、地域エネルギー企業、金融機関、エンジニアリング企業が連携し、バイオ炭の製造から利用、Jクレジットの創出・販売まで一貫した体制の構築を目指す。
バイオ炭によるCO2貯留は、Jクレジット制度で排出量を削減・吸収する「方法論」として認められ、排出削減・吸収量の算定方法やモニタリング方法などが規定されている。住信SBI銀とテミクスは実証でマプリィの小型無人飛行機(ドローン)や人工衛星、関連技術を活用する。バイオ炭の農地散布量の計測と土壌分析により、土壌改善に必要なバイオ炭散布量を算出する。さらに、自動走行の電動クローラー(無限軌道)機器によるバイオ炭の自動散布を行うことで、効率性の高い土壌改良とCO2削減の手法を確立する計画。

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