鈴生=農業由来の炭素クレジット、クミアイ化学と連携し創出と売買
野菜生産と販売を手掛ける鈴生(すずなり、静岡市)は2日、クミアイ化学工業と連携し、農業由来カーボンクレジット(炭素クレジット)の創出と売買を静岡県で行うと発表した。水稲栽培の手順のひとつである「中干し」期間を延長する方法により、政府が温室効果ガスの削減・吸収量を認証する「Jクレジット」を創出する。鈴生は静岡県掛川市を中心とする地域の農家16戸と連携し、農業由来のJクレジット創出に取り組んでいる。掛川市に研究拠点を持つクミアイ化学は、中干し期間延長の弊害であるコメの収量減や品質低下への対策の研究を進めるとともに、創出されたJクレジットを購入する。 鈴生は、地域で創出した炭素クレジットを地元の企業が購入する「地産地消」モデルの普及を目指すという。水稲栽培では、コメの品質向上などのため夏季にいったん田から水を抜く「中干し」が行われる。農林水産省の資料によると、中干し期間の延長により、水田からのメタン発生量を3割削減できるとされる。メタンの温室効果は二酸化炭素(CO2)の25倍。日本のメタン排出量のうち水田由来が約4割を占める。
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