エア・ウォーター=製造時CO2実質ゼロの産業ガス、製造販売を開始へ
エア・ウォーターは、製造時の二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロにした産業ガスの製造と販売について2025年度上期をめどに開始する。9日に発表した。CO2排出実質ゼロの産業ガスの第1弾として酸素と窒素の製造と販売を行う計画。同社は、産業ガス製造時に発生する電力由来のCO2を、グループが保有するバイオマス発電所から創出される環境価値で相殺する。CO2実質ゼロの対象は、同社の枚方工場で製造する液化酸素と液化窒素。2025年度上期中にグループ企業であるエア・ウォーターNVの尼崎工場に対し、2025年上期中にタンクローリーで供給を始める。需要に応じて製造時のCO2排出実質ゼロの対象工場を広げる計画。 産業ガスの製造では、原料空気の圧縮や冷却などの工程で大量の電力を使用する。エア・ウォーターのグループ全体のCO2など温室効果ガス排出量のうち電力由来が約80%を占めるという。同社は環境価値によるCO2の相殺では、「マスバランス方式」を採用する。同方式は、バイオマス原料やリサイクル原料などの使用により削減した製造拠点のCO2削減効果を、特定の製品に割り当てる手法。製造時のCO2排出を実質ゼロにした産業ガスの利用により、需要家は供給網の中でスコープ3(自社事業の活動に関連する他社の排出)の排出量を削減することができる。
(エア・ウォーターグループの再生可能エネルギーによる電力事業・大規模発電所) 表の出所: エア・ウォーター 発表資料
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