東京都=「グリーン水素」、2025年度の第1回試行取引を5月に実施へ
東京都は再生可能エネルギー電力由来の「グリーン水素」について、2025年度第1回の試行取引を5月に実施する。初めて実施した前年度に続き、グリーン水素の取引機会創出と利用促進に向け販売・購入価格をそれぞれ入札により決める。入札の実施は供給者が14日、利用者が30日。都と協定を締結した東京商品取引所が市場を運営する。4月30日に試行取引の実施規定を公表した。東商取の発表によると、参加申込の受付は供給者側が5月12日17時まで、利用者側が同28日17時まで。取引の対象は、再エネ電力由来の電力を使用した水電解によって製造され、国際標準化機構が定める規格(ISO14687 Grade-D)に準拠した水素。入札後、6月から9月にかけて売買契約、輸送調整、水素供給を順次行う。 入札は、複数の大型容器で搬送する「トレーラー」単位と小型容器をまとめた集合容器を使う「カードル」単位の2区分で実施する。前回は利用者のみが2区分だったが、今回は供給者も2区分による入札。入札単価は、1ノルマル立法メートルあたりの円表示(円/Nm3)。容量は、トレーラーが1基あたり2,484Nm3、カードルが同263Nm3。入札では、単価のほか、供給者は指定期間中に輸送可能な週あたりの最大数量、受渡可能日、出荷地点を示す。利用者は、希望購入量、受取日、受取地点を提示。利用者は今回、希望すれば供給者側の落札者名の通知を受けることが可能。供給者と利用者の価格差は都が支援する。水素の輸送は、都が指定する輸送事業者による配送を行い、費用の一部を都が負担する。供給と利用の落札者が決定した後、供給者と利用者のNm3単位の落札単価、数量を公表する。
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