石油化学=9月2~6日:トルエン、MXが堅調、中国新規PX設備の稼働開始で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は週後半に強含んだ。原油相場の上昇を受けた。韓国積みのトルエンおよびミックスキシレン(MX)相場は強含み。中国国内で新規のパラキシレン(PX)設備が立ち上げ作業中にあり、原料のMX需要が強まっている。加えて、ガソリン基材向けの需要も、輸入品に対する買い気を強める要因となっているようだ。一方でPX相場はこうした新増設計画を背景に上値が重い展開となっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は小幅安となった。SPケミカルの新規エチレン設備が稼働し、すでに出荷を開始しているとの情報があり、中国需要家の輸入品に対する買い気が後退している。加えて、多くの誘導品で採算が取れていないため、中国以外の需要家も買い意欲をみせていないのが現状だ。一方、アジアで複数のエチレン設備が定修や不具合により生産が減少しており、売り手は販売を急いでいない。このため、市場では売買唱えの乏しい展開となった。
アジアのプロピレン市場は、静かな商況が続いた。
北東アジア市場では、中国国内で新規設備が稼働開始しているなか、供給が増える傾向にあるとの観測から需要家の買い気が後退した。一方でアジア域内の設備で定修が合い続いでいるなか、供給に引き締まり感が強く、売り手が販売を急がない商況となった。こうした状況下、商談が薄く、静かな商況が続いた。
韓国積みおよび東南アジア着は売り買いの唱えが乏しく、様子見ムードが強い。
アジアのブタジエン相場は、供給タイト感があるなか、相場の基調が強いまま。
アジアのブタジエン市場では、設備の定修により、供給タイト感が続いている。しかし、誘導品である合成ゴム相場が軟調に推移するなか、需要家は慎重な買い姿勢を見せている。東南アジア市場では、メーカー1社が入札を通し10月積みを1,700~2,000トンをスポット販売した。