LNG=11月11~15日:DES北東アジア相場は下落、需要限定的で
DES北東アジアのスポット相場は、商いの中心となる1月前半着が5.75~6.05ドルと11月中旬にかけてやや弱含んだ。台湾中油(CPC)に加え、韓国や中国の独立系企業がスポット購入を検討するなど需要は少なくなかった。ただ、豪イクシスプロジェクト(年産840万トン)出しを始め、北東アジア着ベースで供給可能なスポット玉が極めて潤沢だったことから、需給が緩く推移した。このため、ポートフォリオプレーヤーの一部が唱えを切り下げ販売に動いた。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 トルコ国営ボタシュは、2020~2023年に到着する計70カーゴを対象とした買付け入札の応札の締め切りを当初に予定していた9日から15日へ延期した。ボタシュは締め切りを延期することで、多くのプレーヤーから売唱えを集めたい意向。ボタシュは今回の入札で2020~2021年に10カーゴ、2021~2022年に20カーゴ、2022~2023年に40カーゴを購入する予定。一部市場関係者は、カタールガスが一部落札する公算が大きいと指摘した。カタールガスはボタシュと2017年10月起こしの3年契約を結び年間150万トンを販売しており、両者の関係は深い。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 DES南アジアの相場は急落。商いの中心となる12月後半着は4.70~5.00ドルへと軟化した。相応の需要が表面化したが、相場は下落基調となった。独立系リライアンス工業(RIL)が12月後半着1カーゴを4.00ドル台半ばで購入した。インドを始めとした南アジアでは、他の地域に比べスポット需要は多い。ただ、インド石油(IOC)などなど需要家は、石油系のナフサや軽油といった燃料との比較で割安な場合にLNGをスポット購入することが多く、買付け入札を開示しても落札を見送る場合が見られた。
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