LPG=11月11~15日: 相場は上昇、需給引き締まりを受け
CFR極東:
先週の極東着相場は需給の引き締まりを受けて強含んだ。Rim Asia Indexは14日時点でプロパンが470.00ドルと8日比17.50ドル高、ブタンが485.00ドルと同10.00ドル高。週の前半は一部のトレーダーが買戻しのため12月後半着米国産プロパン単体の購入に動く一方、複数のカーゴが成約に至り、売り手の数は限定的に。需給が引き締まる中、買い手は唱えを引き上げ、売り手に追随する構えを見せた。さらに、週の半ばにはパナマ運河の混雑の影響で、売り手の数が当初の想定より少なくなるとの観測から供給引き締まり感が生じた。加えて、スポットフレートコスト高も強材料視されている。この中、米国産プロパン単体の売唱えは12月CP対比50ドルのプレミアムに相当する水準にまで引き上げられた。一方、ブタンは週の後半、米国産の12月後半着プロパン/ブタン同率玉を抱える売り手が浮上。中国向けブタン需要が鈍いことと相俟って、ブタンの商談水準は少なくとも12月CP対比のプレミアム上でプロパンと同水準にまで落ちているとの見方が寄せられた。
FOB中東:
極東着市場での需給引き締まりを受けて、12月CP予想は先週、プロパン415ドル前後、ブタン430ドル前後にまで上方修正された。インドやインドネシア向けのターム供給を保有するプレーヤーがFOB中東積みカーゴに対して買い気を見せており、需要は堅調。この中、欧トレーダー間で12月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンが12月CP対比小幅のプレミアムで成約されたようだ。加えて、極東輸入1社が今月上旬に、アブダビ産ガス1社から12月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを12月CP対比3ドルのプレミアムで買い付けていたもよう。
日本国内:
先週の国内相場は京浜のプロパン市況が供給増を受けて小幅下落したが、ほぼ前週末並みで推移した。手持ち玉を抱える売り手の数が週の初めに漸増。ただ、11月仕切り価格が現行のスポット市況を大きく上回っているため、買い手も値ごろ感から購入に動いたようだ。その後、月の半ばを迎えて、商談の進展は徐々に鈍りつつある。