国内石油製品=12月2~6日:陸上 相場は堅調、実需の盛り上がりで灯油届け取引は活況
【陸上市況】
東名阪の製油所出しは週半ばに相場が切り上がった。JXTGエネルギーをはじめとした主要出し元各社が仕切り価格を全油種1.0円引き上げ、卸各社がこれに呼応し値上げを進めたためだ。週後半に原油相場が大幅に上昇に転じ、先安観が後退したことも値上げが浸透しやすい環境を整えた。週末は小動きで推移。石油輸出国機構(OPEC)の総会を控え、様子見に徹するプレーヤーが多かった。
週を通して灯油の出荷が盛り上がった。需要期が本格化しSSやホームセンターの買い付けが勢いついたためだ。ローリーの確保が困難となり、灯油のスポット配送は翌週までローリーがいっぱいとなる事態に発展。買い手も納入を優先せざるを得ず、価格交渉は二の次となり、売り手優位のマーケットが形成された。
【海上市況】
4日に通知されたJXTGエネルギーの基準価格を始め、各出し元の仕切り価格は1,000円の引き上げ。その後の原油価格の騰勢を受けて、海上マーケットも底堅い展開だった。灯油は、北日本で冬型の天候が強まったため、需要が増加。在庫統計でも11月30日時点は276万klと前週から7万klの取り崩しとなった。もっとも、11日以降の気温は全国的に高めとの予想が気象庁から出ており、本格的な需要は一旦は、短期で終わりそうだ。
太陽石油の四国事業所で一部装置で不調が伝えられるが、出荷に影響は聞かれず、具体的な不具合の個所は不明。
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