LPG=12月2~6日:需給引き締まりで相場は上昇
CFR極東:
先週の極東着相場は、需給の引き締まりを受け上昇した。Rim Asia Indexは5日時点でプロパンが503.50ドルと11月29日比4.50ドル高、ブタンが520.25ドルと同8.25ドル高。パナマ運河の混雑によるカーゴの到着遅れや、インドネシア着で以前4カーゴが成約されたことを受け、米国産プロパン単体の売り手は漸減している様子。一方、買戻しを狙う複数のトレーダー勢がプロパン単体を物色。これらの買い手は唱えを引き上げ、売り手に追随する姿勢を示している。ブタンは、1月日本着プロパン/ブタン同率玉の需要が浮上したものの、売り手は見当たらない様子。プロパン単体以上に需給が逼迫する中、ブタンの上げ幅はプロパンを上回った。
FOB中東:
1月CPは6日朝の時点で12月CPを上回る、プロパン445ドル前後、ブタン460ドル前後と予想されている。FOB中東積みのスポット相場は需要増加観測から上昇した。欧トレーダー1社が東南アジア向けのターム供給に必要なカーゴを賄うため、1月初め積みプロパン/ブタン同率玉を物色しているようだ。一方、複数の売り手が1月積みカーゴの販売打診に動いている様子。これらの売り手はインドやインドネシア向け需要の浮上や、旧正月前に中国勢がスポット調達に動くことを見越し、1月積みプロパン/ブタン同率玉を1月CP対比プレミアム圏で売り唱えていると伝えられた。また、このところのフレート相場の軟化も強材料視されているようだ。
日本国内:
陸上市場では週の前半、京浜のプロパン市況が冬場の需要増加を背景とした買い気の強さを受けて上昇した。しかし、その後はプロパン、ブタンとも手持ち玉を抱えるディーラーの数が漸増し、相場は下落した。京浜では先週、プロパンが53,000円台後半、ブタンが56,000円台半ば~後半で成約された。また、バンカーコストの変動だけをフレートコストに反映する元売り1社の12月仕切り価格が他の元売りのそれを著しく下回っている様子。これを受けて、スポット市況も先行きその仕切り価格の水準まで下がっていくと市場関係者は指摘している。市場関係者によると、この元売りは一部のディーラーに対してターム玉をプロパン53,000円台前半、ブタン56,000円台前半で供給しているという。