原油・コンデンセート=1月6日~10日:豪ピレニーズが高騰
中東原油/コンデンセート 3月積みアブダビ産マーバンの市況連動相場は、OSPに対してマイナス圏に転落した。アジアにおける需要の減少が相場を押し下げた。精製マージンの悪化と製油所の定期修理入りが背景にあるとみられる。10日のリムトレーディングボード(RTB)では、英BPがマーバンの売りに動いた。BPは3月積みマーバン50万バレルをOSP指標に対して30セントのディスカウントで売り唱えた。日本時間15時30分までにこの唱えに応じる買い手は浮上しなかった。「アジアにおける精製マージンが悪い上に、春先にはアジアの主要製油所で定期修理が行われるため、マーバンをはじめアブダビ産軽質原油の需要が振るわない」と北東アジアのプレーヤーは指摘した。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 2月積みのコンゴ産ジェノの市況連動相場は、DTDブレントに対してディスカウントに転落した。船運賃がここにきて再び大幅高となっているうえ、代表的なジェノの需要家である中国の精製マージンが全般的に悪化していることが相場を押し下げた。米シェブロンは2月積みジェノを92万バレル1カーゴ販売した。買い手は中国国際連合石化(UNIPEC)とみられる中国の需要家だった。価格の詳細は不明ながら、DTDブレントに対して大幅なディスカウントだったと伝えられた。シンガポールのトレーダー、ジェノの成約可能水準はDTDブレントに対してDTDブレントに対して50~60セントのディスカウントとの見方を示した。
南方原油/コンデンセート 2月積み豪州産ピレニーズの市況連動相場は、大幅高となった。IMOによる硫黄分規制の強化を受けた低硫黄バンカー燃料の高騰を背景に、ブレンド用としての豪州産重質原油の需要はさらに強まっている。豪サントスは9日に締め切った入札で、3月4~8日積みのピレニーズ55万バレルを販売した。落札価格はDTDブレント指標に対して31ドル前後のプレミアムだったことが明らかになった。前回の1月積みピレニーズを対象とした販売入札の落札価格であるDTDブレント指標に対して17ドル台半ばのプレミアムを13ドル以上、上回った。今回の3月積みの落札者はペトロサミットとの情報が寄せられた。2月積み相場の実勢相場も3月と同水準とみられている。
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