原油・コンデンセート=3月16日~20日:5月マーバンがOSP-70セントで成約
中東原油/コンデンセート 5月積みアブダビ産マーバンムの市況連動相場は大幅安。マーバンは供給増に加えてペンゲラン製油所の火災事故の影響で需要が弱含んでおり、需給の悪化が相場を押し下げた。同製油所は主にサウジアラビア産原油やアブダビ産マーバン、イラク産バスラライトなどを引き取っている。英BPは19日、5月1~25日積みのマーバン1カーゴを販売した。価格はOSP指標に対して70セント前後のディスカウントで、買い手はインドの需要家と伝えられた。日本商社は「OSPは引き下げられたものの、実需が弱く供給に余剰があるため、相場が上向く兆しはない」との見方を示した。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 4月積みナイジェリア産クワイボの市況連動相場は、DTDブレントに対してディスカウントへ転落した。欧州では新型肺炎が急速に拡大しており需要が低迷。さらに、ロシア産ウラルの供給が潤沢なうえ、サウジアラビアが軽質油種などの大量のカーゴをターム契約者へ供給しており、ナイジェリア産原油の需要が食われている。また、船運賃の高騰も相場を押し下げた。欧州のトラフィギュラが4月23~24日積みのクワイボをDTDブレントに対して70セントのディスカウントへ売り唱えたと伝えられた。クワイボの成約可能水準はこれをわずかに下回るとみられる。こうした状況のなか、クワイボを含めた4月積みのナイジェリア産原油には、未だに30カーゴ近い未消化玉があるようだ。
南方原油/コンデンセート 5月積みマレーシア産ラブアンの市況連動相場は軟化した。世界的な軽質原油の需給の悪化が背景にある。ペトロナスは5月末積みのラブアン30万バレルを販売した。買い手は明らかではないものの、価格はDTDブレント指標に対して4ドルを小幅上回るプレミアムと伝えられた。マレーシア産軽質原油の主要な需要家であるタイでは製油所の稼働低下が伝えられている。
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